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一年ほど前のある日、仕事で大手町に向かうため地下鉄に乗った。
3時頃の車内は、人もまばらで全体に気怠い感じがただよっている。
部屋の隅や、道の端などを好む、いわゆる「ゴキブリ体質」の僕は、迷わず連結部に近い、車両の端の座席に座った。
ふぅ・・・とひとつため息をついて顔を上げると、僕の目の前の座席に一人、「オッ!」と思うような可愛いコが座っている。
ひとことで表現するなら
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「ちょっとエッチな松たか子」
って感じだろうか・・・。
ん?・・・待てよ。と、ここで少し考えた。
「ちょっとエッチ」というのは、「かなりエッチ」な表現なのではないだろうか。では、この場合「ちょっと=かなり」なのだろうか。
試しに「かなり」という副詞を付けてみよう。
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「かなりエッチな松たか子」
・・・不思議なもので、僕には逆にそれほどエッチな感じがしない。
「ちょっと>かなり」なのだ。なぜなのだろう。
これはつまり感性の問題なのだ。
感性を一番刺激するツボをとらえているか、とらえていないかで副詞の効果の大小も決まってくるのである。
上の例の場合、あくまでも僕の感性の問題である。
「一見、純情・清楚・可憐な感じの女性+ちょっとエッチ」というところが僕のツボをとらえる(笑)わけで、僕以外の人間には「ちょっと<かなり」と感じるかもしれない。
つまり、読む人によって感性が異なるので、文章を書く場合には「誰に読ませる文章か」ということを考え、「読者の感性を一番刺激するツボ」を意識して言葉を選ぶ必要が生じてくるのである。
今回のポイント
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副詞の意味と効果は「辞書に載っている通り」ではない。
感性のツボの存在を意識すべし。
というわけで、次回は「誰に読ませる文章か(感性と内輪ネタ)」についてお話いたします。
注:この文章をかいている、平成七年一二月現在、当の松たか子嬢は既に 「ちょっとエッチ」な役どころが板についているので、読んでいる方はピンと来ないかもしれません。
ピンと来ない方は「松たか子」の部分を「純名里沙」にしてお読み下さい(^^;。
・・・ご年配の方は「吉永小百合」にしてお読みください(^^;;;。
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